何かをやめる時は、絶対にやめるということを宣言してはいけない。
これは僕が最近痛切に感じることなのです。
僕が過去にしてしまった『やめる宣言』
僕は2005年に競馬のブログを運営していました。
当時はスマホもないし、FacebookやtwitterといったSNSもない世の中。
そんな中、僕のブログはブログランキングと2ちゃんねるだけで1ヶ月何万アクセスも集めるような大きなブログに育っていったのです。
・・・ブログランキングとか、今となっては死語に近いなあ(遠い目)
しかしその時期は僕がちょうどマーケティング部の展示会担当として全国行脚するようになっていた時期。土日の競馬の予想も次の展示会場への移動中の新幹線や飛行機の中で行い、ブログもパカパカガラケーで何百字、何千字も書いてました。
ブログへのコメントやトラックバックも盛んな時期で、僕の予想やスタンスを褒めてくれる人もいて、競馬ブログ仲間との交流も盛んになり、僕の予想を待ってくれる人がいっぱいになってきました。
『僕の予想は、毎週みんなに期待されている』
そう感じることが嬉しくて、土日にどれだけ移動や展示会準備が入っても競馬ブログを書き続けていました。
でも心のどこかでは、時間がなくてキチンとした予想を届けられないことに対するジレンマを抱えており、最終的に出した結論は、『ブログを引退する』ということでした。
その時の記事
ブログをやめるにあたり、僕は以下のような記事を書いたのです。
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Title:最後に
このブログ、今年の皐月賞から始めたのですが、
ここまで続けてこれたのは、皆さんの応援があったからだと痛感しています。
例年に比べ、競馬を本当に楽しむことが出来ました!
本当にありがとうございます!
ただ後半では、ほとんどブログを更新することも出来ませんでしたし、なかなか競馬に割く時間も取れない状況でした。
そうした状況の中、おぼろげながらブログを引退することを考えだしていたのですが…
ゼンノロブロイもタップダンスシチーも引退することだし、
僕もを引退するには、この有馬記念が一番いいタイミングかなと(笑)
当然これからも競馬は続けていきますし、単勝を愛しつづけていきます!
それでは、競馬のますますの発展と、皆の幸せを願って、このブログを終了したいと思います。
本当に、本当に、本当にありがとうございました!!!!
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今から思えば、たったこれだけの文章で、月間何万PVもあったブログの未来を自ら断ってしまったのです。
競馬ブログ仲間たちの反応
Aさん
Title:お疲れさまでした
本当に、本当にお疲れ様でした。
一時はブログランキング4位まで獲得したのも日々の研究の成果がみなさんに評価されてのことだと思います。
競馬は絶え間ない思考の連続、当てることももちろん最終目的ですが、予想や理論を楽しく、興味深く考察していたこのブログはとても素晴らしいブログでした。
また今後ともいち競馬ファンとして、お互い楽しんでゆきましょう。
Bさん
Title:残念です
はじめての書き込みです。更新やめてしまうのですね。すごく残念です。
馬券の買い方も参考にさせていただいてましたし、毎週楽しみにしていましたのに・・・。
Cさん
Title:やめるなよ
うまく言えんけど、とにかくやめないでください
自分が唯一見てるブログやから
Dさん
仕事が忙しくなったようですね?
肩肘張らず、このブログ残して時々書き込みしてください。
Eさん
Title:残念
やっと広島への長期出張から戻ってきたと思ったら、同好の士が無念のブログ休止とは残念です。
また落ち着いたら復帰してくださいね。
Fさん
こんばんは。
僕も最近は更新がマバラになってお邪魔できない日が続いていました。。
ブログ終わってしまうんですね・・・(ノ_<。) このブログを読ませていただいたことが、僕も単勝をメインに考えるようになった理由のひとつです。 とっても寂しいですが、これからも単勝への想いは変わらずに持ち続けて行かれるんでしょうね! 本当におつかれさまです(^^
Gさん
なんでやめちゃうんですか?
マイペースで更新して下さい!
僕なんか急にフェードアウトしたんですから(笑)
戦友が減るのは淋しいです。。。
僕の心境
僕はこのコメントを見て、本当に泣きました。
その後、戻れるものなら戻りたい・・・やめるのをやめたいと思ったこともありました。
でも一回強い意志をもってやめると言ってしまった手前、僕もその後ある程度余裕が出来たのにこのブログに戻るという選択肢を取ることが出来ませんでした。
プライベートの趣味なのに。大好きな競馬ブログなのに。このたった1つの記事のために戻れなかったのです。
やめると宣言することにはデメリットしかない
最近、誰かが何かをやめる!と宣言をする場を目にすることが何回かありました。
・もうこのSNSへの投稿を休止します・・・
・もう今後馬券は1円も買いません・・・
・もう一切株式投資から手を引きます・・・
・もうこの講座の開催をやめようと思います・・・
やめたい気持ちになることがあるのも分かるよ。だけどプライベートで今までやってきたということは、好きだったからでしょ?またいつか絶対戻りたいなと思う時がくるよ。その時、一時の感情から出てきた「やめます宣言」が壁になって戻れないなんて、そんなの凄くもったいない。
これ、ストレングスファインダーで言うと「最上志向」の人の傾向なんだと思う。
ー 常に最高の結果を残したい。
ー それが無理ならやめてしまおう。
ー やめるなら自然消滅じゃなく、ちゃんと言おう。
ー 言ってしまったのだから戻るなんてカッコ悪くて出来ない。
だから最上志向を持ってる人は「何かをやめる時は絶対に宣言しない!」ってことを意識してほしい。
で、もう宣言しちゃった人!
自分が戻りたいと思った時には何食わぬ顔して戻りなよ!いいんだよ、カッコ悪くたって!それで自分の好きなことを指咥えて眺めてる時間の方がもったいないからね!
まとめ
これ自分自身を含め、最上志向をもった人がハマりがちなことだと思う。
僕はもう12年前の失敗経験を経てそうした思考から抜け出したけど、まだまだ周りにはいっぱいそういう人がいるから、そういう考え方しちゃいけないよって教えてあげたいなあと。
何かを一旦やめる時は、やめるんじゃなく休む、それも何も宣言せずにシレッと休む!
そうやっていつでも戻れる場所をキープしといて、また元気が出てきたら何食わぬ顔でその場所に戻ろう!
(追記)
ちなみに・・・上のAさんのコメントは、実は妻からのものでした。今読むといいコメント書いてくれてたなあー。泣けるー